れもん

NOPE/ノープのれもんのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
4.0
『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピール監督最新作。
ジョーダン・ピール監督作の割には気持ち悪くも怖くもなかったので、そういう感情になるのを求めて観ると肩透かしをくらいそう。
逆に言えば、そういう感情になるのが苦手な方でも観やすい作品かも。
ラストも割とスカッとする終わり方だったし。

観ながらGジャンは使徒だしエムのバイクは金田のバイクだなとか思っていたら、本当にそれらのオマージュだったらしくて驚いた。
(参考:https://theriver.jp/nope-eva-akira-homage/)

あまり何も考えずに観ていたからか過去のゴーディの話と現在のGジャンの話がどう関連しているのかよくわからなかったけど、個人的にはGジャンよりゴーディの話をもっと詳しく観たかった気もする。笑

以下ネタバレ有。

↑を書いた後で他の方の意見を読んだり自分なりに考えたりした結果、ゴーディの話はジュープが「自分ならヒトに敵意を向ける生物でもコントロールできる」と勘違いしたきっかけの話として描かれたのかなと思った。
ジュープはあの時ゴーディが撃たれなければ腕を掴まれてそのまま殺されていたかもしれないのに、自分はグータッチだけで見逃されたはずだと、自分ならゴーディをコントロールできたはずだと思ったのだろう。
そして大人になり自分ならGジャンすらコントロールできると勘違いした結果、あのような顛末になったのかと。
それに対してOJは馬を使った撮影でも人一倍注意を払っていたことからわかるように生物をコントロールできるとは思っていないし、だからこそGジャンに対処できたのだろう。
ジョーダン・ピール監督作なので、もしかしたら「ゴーディやGジャンのように黒色人種もコントロールできる存在ではない」というようなメッセージが込められていたりするかも。
でもそれならジュープは黄色人種のスティーヴン・ユァンではなく白色人種の俳優に演じさせそうかな…

↑を考える際に何気なくOJとジュープの商談のシーンを見返すと、OJが馬を買い戻す意向があると伝えた途端に恐らくOJから買った馬を全てGジャンの餌にしてきたのであろうジュープが話を逸らすためエムにゴーディの話をし始めているのがわかっておもしろかった。

↓『ゲット・アウト』
https://filmarks.com/movies/70717/reviews/70505213

↓『アス』
https://filmarks.com/movies/82384/reviews/93625285

【2024.03.28.字幕鑑賞】
【2024.03.28.レビュー投稿】
【2024.03.28.レビュー最終編集】
れもん

れもん