大島育宙

リボルバー・リリーの大島育宙のレビュー・感想・評価

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)
3.2
ムキムキの綾瀬はるかとバキバキのシシド・カフカとエロエロの古川琴音、それで良いです最高。

綾瀬はるか&シシド・カフカの連携ガンアクションのシークエンスを観られただけで1500円くらいの価値はありました。満足。

清水尋也が出る場面も全部良い。
実在するのかしないのか絶妙にわからない亡霊のような敵。今の清水尋也にしかできない役。顔色悪すぎる、細すぎる。シシドと清水は荒木飛呂彦の絵みたいで適役。

阿部サダヲが演じる軽薄で狡猾な山本五十六像もフレッシュで良かった。長谷川博己は良くも悪くもいつも通り、野村萬斎は勿体ない使い方に感じた。

しかし歴史に残るレベルか、忙しい人に薦められるレベルか、と問われると難しい。20分ほど削って110分台になってればだいぶ印象が違うかも。大味なアクションとして現代の才能ある俳優を集める企画力が高いのはとてもわかる。暴力論をもう少し詰めろとも思わない。ただあと少しだけ、マスターピースになりきらない軽さが惜しかったように思う。2010年とかに公開されてたら(Netflix以前の世界なら)もっと評価されてたかもしれないなあ…

魍魎の匣とかるろうに剣心みたいな明治〜大正浪漫アクションというジャンルがやりたいのはわかるし見せ方もある程度フレッシュで良かった。が、時代に合わせてもっとミーハーにエロスやカチャカチャしたカット割があっても良かった気がする。