大島育宙

ボーはおそれているの大島育宙のレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.5
飛行機の中と試写合わせて3回観たけど3回とも集中力が持たなかった。他人の夢の話は面白くないのと同じで、悪夢を淡々と延々と見せられる、という苦行だった。

しかし、これが1本目だったら知らない人の悪夢だったわけで、アリ・アスターの過去作を短編も合わせて3本観ていて良かったと思った。運命は変えられない、と強く信じている論者がアンチ・カタルシス、アンチ・ハリウッドメソッドで長い映画を撮るだけで貴重な存在だ。

最初の街のノリでスラップスティックにそのまま続いて欲しかった。その雰囲気で90分くらいのコメディに仕上げてれば初期コーエン兄弟みたいに楽しめたと思う。ティーン女子2人に車の中でイヤなことされる辺りが興味の限界だった。ペンキ飲むところ、最高。そして吐瀉の勢いだけで+10点。