れん

不思議の国の数学者のれんのレビュー・感想・評価

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)
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クラッシックの名曲は数々あれどバッハの無伴奏チェロ組曲は別格の存在。
ひとりこの曲を聴いていると思わず天に召されそうになってしまう。バッハはそういえば数学と深い関わりがあると読んだことがある気がするけれど、また話がどっか行っちゃいそうなので。
人民軍と生徒たちから呼ばれている脱北者の夜間警備の男。ある時彼は数学が苦手なひとりの高校生を知る。
ティーンエイジャーの悩みは解決に至るのだろうか、ふんふん、なんて観ていたらひとつ囲まれ、ふたつ囲まれ、おおこれは、となった。
分断された世界は様々なものを破壊する。目には見えなくても子どもたちを、親たちを、社会を、もっと大きな概念も蝕んでゆく。これは観ている側にも響いて来る。

チェ・ミンシクが頬を綻ばせると嬉しい。
キム・ドンフィが演じる3年後が嬉しい。

映画も自由だから嬉しい。
れん

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