れん

赤い闇 スターリンの冷たい大地でのれんのレビュー・感想・評価

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監督がアグニェシュカ・ホランドだから観たいと思っていた作品。
タイプライターを叩く男はジョージ・オーウェル。そう、子どもの頃普通に読んで理解することもなく、何も考えず通り過ぎてしまったバカな自分を再び恥じる機会がここに訪れようとは。
第一次世界対戦前頃から今に至るかの国の歴史を知るようになり、あの寓話を重ねてみると。
身震いが。
なんというスターリンの政策。
ジョーンズの命懸けのあの旅が『動物農場』を誕生させるきっかけになっていたことも知った。そうだったのか。
モノクロの映像の中子どもたちの恐ろしい歌が流れる。
ジョーンズの目に映った全てが事実かどうかわからないけれど、この映画を観た人たちに伝わるものは確かにあるはず。
カメラがなくても、ネットがなくても、詩のように、歌のように、私たちにはそれが分かる。
未だウクライナの人々が苦しんでいることを。民族紛争で多くの人たちが毎日死んでゆくことを。

列車の中のオレンジ……
れん

れん