追記
『韓国女性映画史 わたしたちの物語』を読んで、こうした規模の大きい映画で役柄をチョン・ドヨンが演じることってめちゃくちゃ意味があるんじゃないかと改めて思った。女性の扱いにはまだ完璧ではないが、こうした中年女性が主演の映画をよく撮ったものです。自分が監督に対してめちゃめちゃsweetな見方をしている自覚はある。でもそういうふうに見てもいつか応えてくれる監督だと思う。
よかった！！ この出来のものがシリーズ化されて、そのうえ第2弾にはシワンさんが出るっぽいの、かなり嬉しいな。ソンヒョン好きだ〜と改めて実感。「そこはそうしちゃだめじゃない？」と一瞬思うこともあるけど、それは本筋ではないし、大事なところはずっと押さえてて終盤ブーストかかるのはもう十八番と言ったところでしょうか。やりたいこと、かっこいいと思ってること、楽しんでること、伝えたかったこと、アップデートしつづけようとしてるとこがガシガシ響く。完璧とは思わないけど真面目でいようとする作家さんだとは思う。キャスティングも良い‥‥‥答え合わせみたいに良さがわかるキャスティング。PS〜、からここまできましたよ、というソンヒョン女性描写の進歩。そしてここからもまた進んで何かをアップデートして、よく取り組むんですよ、という信頼。そういう信頼のおける、安心して見られるような楽しい監督！！！ほんとソルギョングの配役間違えたことないな。相変わらずアクションも独特だし（やりたかったんだろうな！が伝わる）とにかくある種の関係性の表し方が天才。天才かつ現実的。ソンヒョンは偉い。
名もなき〜のとき、「でもぼくならすぐ身分を言っちゃうと思うんです」から着想したとかいうインタビューが大好きなんだけど、そういう「とはいえ」が今回も光ってた。親子がリアルにすごくいい関係だったなあ‥‥‥ダメなところもあるがそれはそれとして。仲良いんだなあ、わたしはそうなりそうもないよ、みたいな感覚もある。よかった。見てよかった。次作も絶対見るわ。
