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神は見返りを求めるのmikuのネタバレレビュー・内容・結末

神は見返りを求める(2022年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

じわじわと息が詰まってく苦しさがある感じとか、救いのないラストとか、作品の雰囲気がめちゃめちゃ『ヒメアノ~ル』だな~と思ったら同じ監督だった。

『ヒメアノ~ル』を観てムロさんは狂気的な役が似合うと思ったけど、やっぱりこの作品の中でも凄かった。

復讐モノかと思ったら社会風刺系。
なんて表現したらいいかわからないけど、すごい作品だった。

ゆりの田母神さんへの気持ちが冷めたタイミングで髪型も服もメイクも喋り方も突然変わったり、最初アンチコメしてたやつらが脱いだら観出して再生数上がったり、ずっと「つまんない」って言ってたやつらが過激なこと続けてたら「昔の方がよかった」とか言い出したり、一緒にやってたYouTuberがゆりのこと簡単に捨てたり、全てがリアルすぎてキツい。

ゆりだけじゃなくて周りの人間もみんな最低。

柳俊太郎さん、吉村界人さん、若葉竜也さんと、クズ役が似合いすぎる俳優さんがいっぱい出てきてものすごいムカムカした。

2人でやり合ってる中で、お互いふいに昔のこと思い出すの切ない。

世間に振り回されて最終的にゆりも田母神さんも何も残らなくなってしまったけど、お互い一緒に楽しい時間を過ごした記憶だけずっと思い返すんだと思う。

最初の楽しそうな雰囲気と雲行きが怪しくなってくる中盤、救いのないラストの対比がエグい。
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