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夜を走るのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

夜を走る(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ひょんな事から女性を殺してしまう男の話。

序盤はスクラップ工場で働く人々が描かれ、何となく彼らが犯罪に巻き込まれていく話を想像してたんですよね。
ところが、優しそうに見えた主人公がいきなり女性を殴るので驚きました。
その後、主人公が死体遺棄を偽装したりして、犯罪に巻き込まれるどころか、主人公自身が犯罪を犯していくのです。

予想外な展開は、これだけに収まらず、その後も主人公が新興宗教にハマったり、拳銃を手に入れたり、誰かを殺すのかと思ったら踊り出したり…と、とにかく思いも寄らない展開の連続が面白い作品だったなと。
おそらく映画を見慣れている人程、その定型から逸脱っぷりに驚かされる事でしょう。

ただ、そうした突飛な展開が続く分、抽象的・観念的な描写も多く、事件の真相や結末も明らかにされないので、モヤモヤが残るのは残念でした。
考察や批評をする人には、余白があって楽しめるのかもしれませんが、個人的にはもうちょっと答えが欲しかったかな。

良くも悪くも、変わった作品である事は確かなので、普通の日本映画は見飽きてしまっている人にこそ、見て欲しい作品です。
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