ピロシキ

さかなのこのピロシキのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
3.7
「男でも女でも、どっちだっていいじゃない」的なテロップから幕を開ける139分。正直、そんな別にあらたまって言わなくてもって感じではある。男だから女だからとかじゃなく、圧倒的に「のん」であることの必然性がビッシビシ伝わってきたからである。もはや最初のテロップは「やっぱり、のんっていいじゃない」のほうがしっくりくるレベルである。

だからこそのんが出てくるまでの幼少期のエピソードはわりかし退屈だったのだが、本編の後半戦、高校を卒業してからの上京編が面白かった。まさにぼくの大好きな「横道世之介」的な展開です。好きなことを仕事にすることの困難さ、それでも自分が正しいと思うことを貫くことが、知らず知らずのうちに誰かの背中を押している……というやつ。

そして当然のように不審者の役で登場したさかなクンさん本人。やはり本家の「ギョギョー!」はさすがにレベチである。劇場が最も沸いた瞬間。
ピロシキ

ピロシキ