染夫木智也

ザ・シスト/凶悪性新怪物の染夫木智也のレビュー・感想・評価

ザ・シスト/凶悪性新怪物(2020年製作の映画)
2.0
フライヤーがピーク?”キモイ”がホメ言葉?ご飯食べながらは見たく無い。不快なキモキモ映画。

ホラー映画は嫌いでは無いけど、特別好きでもない。
でも、「ザ・シスト 凶悪性新怪物」は公式HPやフライヤーを見た時に、これまで感じたことのないくらい超超超惹きつけられた。

※以下フライヤーの内容
・オデキから生まれた極悪物体X
・生理的嫌悪指数200%
・不快指数MAX
・ご鑑賞にはエチケット袋をご持参ください

こんな広告今まで見たことがない。
めっちゃ気持ち悪いから、嘔吐する覚悟で見にこいよと言わんばかり。
エチケット袋を用意した方がいいよって、どんな映画やねん。

人生で初めてかもしれない、映画を見る前に、嘔吐するじゃないかとハラハラしたのは、、、、

映画の内容は、ざっくりB級ホラー映画。
1960年代の小さな町の病院が舞台。
1人のイカれた医者が腫瘍を治療する機械”ゲットゴーン”を開発する。
その機会が暴走して生まれたオデキモンスターが次々に病院内で人を殺していくって話。

これだけ気持ち悪いを宣伝しているので、キモい=褒めと感じて欲しい。

結論、嘔吐しなかった。いや、ゲロ吐けなかった。
ゲボ吐くに値しない内容だった。

要は中途半端でビミョーな気持ち悪い時間がただ続く映画だった。

まず、冒頭から女性の肩あたりに拳くらいのデキモノが出てきて、治療としてウミを無理矢理出すんやけど、その描写がきもい。
白い液体が女性の看護師の顔に勢いよくかかる、ほぼ顔射。

その後、別の患者が出てきて、また拳くらいのデキモノの治療を行うんやけど、さっきの倍以上のウミの量、体感10秒くらい看護師の顔にかかり続けるし、勢いも半端じゃない顔射。もう顔射でほぼ溺れそうになる。きもい。

60年代の雰囲気を演出するためか、CGも使われていないためか迫力にかける。オデキモンスターが生まれてからもビミョーな気持ち悪さが続く。
人を殺すたび、吸収するためか徐々にでかくなり、最終マスコット人形くらいのサイズになる、人によってはキモカワかもしれない。

モンスターに捕まった特許委員会の女性のクラクラしているシーンは最高やったけど、全体的に設定が雑だった。
モンスターが生まれて、人が殺されているのに、機械の心配や特許の心配ばかりする雑にイカれた医者。その機械で世界を征服できるならまだいいけど、所詮特許やろってツッコミたくなるシーンや、ドアを閉めたら、基本入って来れない、その他いきなりの愛の告白など、違和感に感じる設定が多かった。

あと、エンドロール後に流れる約4分間のNGシーン。
NGシーンといえば、ジャッキーチェンの映画が有名で、アクションのミスやセリフのミスなど、「間違えた、あはは」てのが印象強い。
しかし、今作ではほとんどがシュールに進んでいき、何が間違ったのか、NGだったのかがわかりにくかった。スタッフ向け?楽しみ方が難しかった。

上映時間、73分とかなり短く見やすい。
しかし、宣伝のインパクトが強かったため、正直物足りなかった、吐きたかったのに残念。上映後、隣を見たら、普通にポップコーン食べやーんって。

超B級映画にも関わらず、生意気にパンフレットが作成されていたのもいい意味で腹が立つ。デザインもダサきもい。

令和とは思わせない、B級映画好きにはたまらないので、気になった変態さんはぜひ見て欲しいです。