タツベイ

夢のタツベイのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.8
人々の行く先は
自然との共存か、
進化する文明との共存か。
「こんな夢を見た」と
淡々と映し出される黒澤明の夢は
現代社会への警告にもなり得る。

全8話のオムニバスになってますが、
一応繋がりはありました。
自然を尊び共存した古き良き時代から、
原発事故で崩壊する日本への変貌。
最後は「こうであるべき」という
教えを説くような内容へ。

狐の嫁入りの話と、桃畑の話は
幻想的で美しい日本の風景が際立って
昔ながらの日本の美しさを感じられた。
そこから戦争、原発爆発へと続き
このままでは日本の行く先は
鬼化した人間が共喰いしながら生きる
混沌とした世界が待ってる。
自然と共存し、敬い、美しい世界へ
変えていくべきやと教えられた気がする。

「本来、葬式はめでたいもの」って
その通りやな。
働いて、苦労して生きたなら
最後は労いの意味も込めて
笑って見送られたいもんです。
タツベイ

タツベイ