このレビューはネタバレを含みます
普通に面白かった!
自分が求めていたものが見れた感じ。
まず水墨画の描写が好き。
真っ白な紙に線を一度落とすまでの緊張感。落としてからの勢いに乗ったリズミカルな編集はまさにちはやふると同じ。とっつきにくい昔の芸術を楽しいエンターテイメントにする編集テクはさすが。
後普通に物語の運び方がうまい気がした。
ボーイミーツなのに
ボーイミーツに感じないような話運び。
例えば、彼女が彼の家に行く件。
酔っ払って仕方がなく介抱で彼女もついていってそこで彼の作品にコメントがあるのを見て
彼の凄さを知るという展開が自然でいい
2人の距離が恋愛的に縮まっていかないのがいい。バスの中でも絶妙に空間が空いてたりするのがいい。
両親の墓参りの時のシーンが逆光の光に包まれてて綺麗だった。
ただラスト
主役の男の子の話を書いているのに
女の子が念願の賞を獲得して、そのついでに男も新人賞をゲットしたみたいな描かれ方になるので、女の子の話なのか、男の子の話なのか中途半端な気がしてしまった。
あと冒頭師匠から何度も炭を擦るダメ出しを食らってたけど、何がダメなのか結局最後まで分からなかった。