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線は、僕を描くのYUIのレビュー・感想・評価

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
3.6
ちはやふるの監督の新作ということで、ちはやふるが面白かったので期待しながら鑑賞。

家族に不幸が起こってから何事にも前向きになれず、ただ塞ぎ込んだ毎日を送る主人公。
たまたま友人の代わりに入った水墨画の設置アルバイトで、ある水墨画に心奪われていると、画師に弟子にならないかと言われ..

観る前はちはやふるのような仲間と切磋琢磨し合い、目標に向かっていく青春ものかと思っていました。
実際に観た感想は、主人公が水墨画や、周りの人との関わりを通して、過去の出来事や自分自身と向き合っていく、という内容でした。

元は小説ということなので、正直小説で読んだ方が感動はできるんだろうな..という印象で、映画にすると少し話の盛り上がり
が少なく、淡々と過去のトラウマを払拭したように見えて、もう少し主人公の心情だったり内面に共感できるように映して欲しかったな、と思います。

水墨画のダイナミックであったり、繊細であったり、描き方を通してその人が見える部分がとても面白く、知ることのなかった芸術に触れることが出来たのはとても感動しました。

水墨画という芸術に興味を持つには良い作品かと。
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