赤足

線は、僕を描くの赤足のレビュー・感想・評価

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
3.7
白い世界に黒を足し独自の世界を見出す水墨画で青春を描く世界観。とある事から水墨画の世界に触れる事になった青年を巡る水墨画の世界、見た事はあったがその世界の奥深さと技術や美しさは知らなかったのでとても新鮮で、ストーリーもシンプルながら、登場人物のキャラクターもみずみずしく描かれ好感が持てとても良かった。この作品を見た際に主人公のテーマ、見る人のテーマとなっている部分を表す自分の好きな名言を思い出した。

「生まれた時、人は白い画用紙と、色とりどりのクレヨンを渡されて、なんでも描いていいよと言われる…

さて何を描こうか考えているうち…たっぷりあったはずの時間は過ぎてゆく…ようやく描きたいものが決まった時にはもう帰る時間さ…
描きかけの紙とクレヨンは取り上げられてしまうんだ…

私はねずっと紙の端を黒く塗っていた。
ウサギを描きたかったんだけど気付いた時には…もう、白いところは全て塗り潰して…

あんたは私には、なるんじゃないよ・・・
ちゃんと良い絵を…クレヨンをしっかりにぎって真っ直ぐに紙を見て、
迷わず、お描き自分の絵を。」

人生は短いやりたい事を自分のキャンパスに何を描けるか気が付かせて貰った気がする。
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