【あらすじ】
クムチョン署の剛腕刑事マ・ソクトに、犯罪者を引き取るためにベトナムに向かえ、との任務が下される。
班長のチョン・イルマンと共に向かったマ・ソクトは、取り調べ中に容疑者から濃密な犯罪の匂いを嗅ぎ取り、少々乱暴な手を使って根掘り葉掘り聞き出す。
するとどうやら、彼の裏には凶悪な犯罪者カン・ヘサンという人物が存在しており、大企業の跡取り息子の誘拐事件を始め、多くの韓国人をターゲットにした身代金目的の犯罪に関わっている、ということが分かった。
ベトナムでの捜査は禁じられているが、地元警察の制止を振り切って強引に捜査を開始するマ・ソクトだったが。。。
【感想】
「こっちは全てお見通しだぞぉ。耳を一つ千切ってみるかぁ。」
「おい、やりすぎだ!少しは手加減しろ!」
「耳、いくつもあるからひとつ取ろう。」
韓国史上最速で観客動員数1000万人を突破した、マ・ドンソクがプロデュースするクライムアクションの続編。
一作目を見たことはなかったのですが、見てみようと思わせる吸引力を持った続編だったかな。
今作品は、チョン・イルマン班長を中心とするチームが凶悪犯を追い詰めていくチーム物であり、マ・ソクトとチョン・イルマンのバディ物でもあると思うのだが、彼らのバディはとても魅力的であった。
豪放磊落で破天荒、犯罪者を捕まえるためなら多少のルール破りも辞さない、アメフト選手のような体格をしたマ・ソクトと、尊大に振る舞ってはいるがいつも彼に振り回される 頼りない班長のチョン・イルマンのバディは作中に化学反応を起こし、物語を進める駆動力になっていたと思う。
バディ物としては(個人的に)『シャーロックホームズ』『レオン』に並ぶマスターピースと言ってもよく、対照的な二人が織りなす捜査に心を躍らせながら楽しむことができた。
しかし、この作品でもっとも評価を受けているのはアクションシーンであるということは間違いない。(多分)
アクション映画というのをめちゃくちゃ見てきたわけではないから細かいことは分からないけれど、この映画のアクションシーンは高踏的でスタイリッシュというより、現実に存在する生の刑事が行う立ち回りを極度に洗練化したもの、という印象を受けた。
どこか現実離れしているわけではなくて、現実に即した戦闘の匂いが立ち込める、肉体的で直接的なアクションに感じた。
(銃がほとんど使用されず、手斧が多用されていたことも、この感想に達した大きな要因だと思う。)
今まであまり見たことのない、創造的なアクションが数箇所出てきて、度肝を抜かれることも多々ありました。
どこか現実感を感じるアクションだからこそ、無敵の強さを誇るマ・ソクトの頼もしさと恐ろしさが一層際立っていたかな。。。
見た目と喧嘩の強さ、言動がどこからどう見てもアウトローだけどどこか愛嬌があるマ・ソクトをマ・ドンソクは見事に演じていた。
次作もあるらしいので、次は劇場で見たいです。