この映画は2020年にコロナウイルスの蔓延による中断もはさみながら撮影され、2021年7月にカンヌ映画祭に出品、2022年1月に韓国で劇場公開の予定だったのがコロナ感染の再拡大により延期、2022年8月にようやく公開された作品だそうで、それを2023年1月に日本で僕らが見ているわけです。そのあたりのタイムラグをわかって見ると、今との危機感の差を埋め合わせて見られるはずです。
そう思って見れば、今見ると過剰にも思える着陸に対する各国の反応や、ソウルでの反応もわからいじゃない。日本でダイヤモンドプリンセス号内でのコロナ感染にどんな反応だったのか思い出してみてください。あれは2020年2月の話です。愛知県の病院で患者を引き受けると大村知事が決めたときの反対たるや。外国人へのヘイトも混ざって大変な騒ぎだったのですから、映画のあの反応を過剰だとは思えないはずなのです。まあさすがに日本の「あの反応」はやや誇張も感じるけども(笑)
フレッシュだったのは飛行機ではなく車の転倒！あの映像はすごい！飛行機が回転することによる機内の映像もフレッシュとまでは言わないけど迫力があります。パニック！
ワクチンのくだりは強引ですが、ウイルスへの反応とフレッシュな映像でグイグイ見させる力のある作品。今、2020年の記憶を呼び起こして見るギリギリのタイミング。配信を待たずに早めに見ることをお勧めします。
