アキラナウェイ

非常宣言のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
3.5
高度28,000フィートの上空で
バ イ オ テ ロ
   発 生 ! !

コロナにすっかり慣れてしまった脳と視覚では、どうしても"非常事態宣言"と読み違えてしまう。

ソン・ガンホ &イ・ビョンホンの豪華2大スター主演!!

…なんだけど、それぞれ地上と上空で奮闘する役なので絡みがない〜!!

娘とハワイへ向かう飛行機恐怖症のジェヒョク(イ・ビョンホン)は、怪しい男の存在に気付いていた。男が持ち込んだ未知のウィルス。ハワイへと飛び立ったKI501便の機内では次々と乗客が死亡し、恐怖と混乱の渦に巻き込まれていく。

地上では、妻とのハワイ旅行をキャンセルしたベテラン刑事のク・イノ(ソン・ガンホ)が、妻を救う為に奔走していた—— 。

テロの何が怖いって、実行犯が死を恐れていないという事。パニックに陥る乗客達を嘲笑う、サイコパスな実行犯の男を演じたイム・シワンは「名もなき野良犬の輪舞」の彼か!!観ている間は気付かなかった…。国土交通省大臣役には、「キル・ボクスン」のチョン・ドヨン。キャストは豪華。

地上から切り離された密室空間で引き起こされる恐怖を描くという意味で、本作は良く出来ているし、*「非常宣言」を布告したにも関わらず、日米の空港は着陸を拒否するという絶望感まで味わえる。

*「非常宣言」とは…
飛行機が危機に直面し、通常の飛行が困難になった時、パイロットが不時着を要請する事。宣言が布告された航空機には優先権が与えられ、他のどの航空機より先に着陸でき、いかなる命令をも排除できる為、航空運行に於ける戒厳令の布告に値する。

気になったのはウィルスの感染速度。

犯人が持ち込んだ粉状のウィルスに接触した人間は水疱が出来、血を流して死んでいく。かなりの致死率の高さと見た!!その後もどんどんと乗客らに感染していき、最初の数名がバタバタと亡くなられるんだけど、その後はパッタリ。皆んな具合は悪そうだけど。ウィルスを粉で直接浴びた人程致死率が高く、ヒトからヒトへ感染した人程致死率が低いのか。

飛行機を撃墜しようとする自衛隊機。

いやいや、待て待て。
撃たないよ〜、我が国の自衛隊は。

非常宣言も、何の効力もなさそうだし。
何なの、この宣言??

今後、飛行機内でこんなバイオテロを起こされたら嫌だなと。新たなテロの脅威に対する警鐘を鳴らす意味では観て良かったが、ツッコミ所が気になって若干ノレず。