ザリガニの鳴くところ、まで。
見事に彼女は逃げ切ったのでしょうか。
人の来ることのない、深いところへ。
愛を注ぐ人さえも置き去りにした場所。
人は他人が思うより
弱く、弱く、そして強か。
心が一人きりになれる場所、それこそがザリガニが安心して鳴ける場所なのかもしれません。
ひとかどの人間として下す決断。
善悪の両端がチェイスとテイト、はたまた父親と売店の夫婦、でありながら、色眼鏡を叩き割るような、彼女の価値観の成長に影響を及ぼす存在なのも素晴らしい。
悪を知らない人間が、善しを知ることもないわけですよね。
原作未読のため、映像に限ったレビューです(近々原作買って読みたいと思います)が、おそらくの原作としては時代設定の妙や、映像化としての伏線の見せ方はとても素晴らしい。