玉子とじ

ザリガニの鳴くところの玉子とじのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

最近珍しいしっかりしたミステリーの王道。
初手からなかなかヘビーな話。虐待を受けてた“湿地の娘”が育って、殺人容疑で捕まる。
それだけならシンプルだけど元カレだの土地の保持資金調達だの生きるのにはなんか障害だらけ…でもスケッチをして生計を立てられるのは幸いだしその術を教えたのはテイト…。
チェイス都合が良すぎるし女を殴るな!カイアは平和に暮らしたいだけなのに…。テイトは本当に良くしてくれたけど、一番大事なところをミスっちゃったのでお互い傷つく必要がないのに…。人間はいつもカイアから何か奪う、傷つける。人間の良心とはいったい。
昔から優しくしてくれた雑貨屋のおじさんおばさんに泣ける。
よかったねと思ったら最後………!!!!? そうじゃなくあってくれ…と思いながらも急にほろ苦いエンドになった… 我々が自然を理解する範疇を超えることがあるように、自然と暮らし自然そのものになったカイアにも理解出来ない部分があったということなのかもしれない…。可哀想だけど健気な女性、でも、湿地の獣、でもなく、ただカイアだったんだ……。
読後感すっごい。カロライナの歌の通り、彼女を見る者は誰もいなかったんだなと。おそらく視聴者含めて。
玉子とじ

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