ウエンチ25号

ロストケアのウエンチ25号のレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
3.9
松山ケンイチさん、長澤まさみさん、柄本明さん、熱演でした。特に松山さん、介護の闇におちていく様がどこか透明感が漂い、やるせない。

介護という闇に立ち向かうには、一人ではとてもできない。
出会った人の一言に助けられたり、介護スタッフにお世話になったり、たくさんの人に支えられなくては成り立たない。
どんな些細なことでも救いの手になる。
かくいう私も介護している。まだまだコミュニケーションもとれるし、何より「何か楽しいことをしたい」という気持ちがまだあるのが有り難い。
「どうすればいいの?」と頭を抱えたとき、周りの方に助言してもらったり、グチを聞いてもらつたり、助けてもらった。
この作品の人物ほどは追い詰められてはいない。
でも、そうなったら?と思うと、「ロストケア」を一概に否定はできない。(尊厳を保つという意味である)
十分に手厚い看護、介護がまずなされねばならない。これは個人の問題ではなく、国の問題である。安心して老いていける国であってほしい。

見終わったあとも、自分と照らし合わせて考えさせられる作品。とにかく見て、思いを馳せてほしい。
ウエンチ25号

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