このレビューはネタバレを含みます
『恋する惑星』の一部として構想されてたが、独立し今作として制作されたとのことで、確かに雰囲気や構成は似ている。
正直期待値を高めすぎたのもあるけど、前作の方が個人的にはハマった。
登場人物一人一人の魅力が凄くて、誰か一人を従人口に据えても一本の映画として成立しそうなキャラクター。
殺し屋の寡黙だけど意外とヘラヘラして女の子と遊んでる感じとか、失恋女がモウのことを覚えてない儚さみたいな軸とは異なる部分の人間味がやはり上手いなぁと感じた。
交錯する2つのストーリーが織り成す男女五人の恋模様。出会いや別れの切なさやスピード感をしっかり堪能できる一方、ストーリーを把握するのに少し戸惑ってしまうかもしれないけどそれももはやウォン・カーウァイ作品の魅力の一つ。観れば観るほどクセになる唯一無二の作品群のうちの一作である本作、やはり名作だった。
カメラワークや色調の素晴らしさ、音楽の良さは本当に最高。