イージーライター

ソウルの春のイージーライターのレビュー・感想・評価

ソウルの春(2023年製作の映画)
4.0
いつかは当たる八卦と試写会。

東洋経済の試写会に応募し続けて、なんとこの作品が当たりました。

圧巻の2時間半。たっぷりのサスペンスで喉からからにもかわらず、最後の1時間は水を飲むのも忘れる。

シナリオにどうしても解せない点がひとつあったがそれを差し引いても大エンターテイメントには間違いないだろう。

手練れの俳優、ファン・ジョンミン、チョン・ウソンがそれぞれ持ち味である人間くささ、男も惚れるような男っぷりを双方これでもかと醸し出す演技合戦は、脇を固める韓国映画、ドラマお馴染みの面々がさらに盛り立てている。

基本軍人同士の戦い、組織戦がストーリーの幹であるが、ただでさえ組織戦の映画は途中、誰が誰かわからなくなる恐れがあるところ、もっといえば全員軍服でよけい判別がつかなくなるところを、観客に混乱させずに見せるのは演出も冴えているのだろう。普段ならどういう演出上の工夫をして映画をわかりやすくしているのか映画の途中で考えてしまう自分がいるのだが、今回はその暇なく、映画の世界にいた。