この事件について詳しいわけではないが、史実に基づくフィクションを、関係する複数の人物の視点から淡々と、かつドラマチックに描くのは、まさに韓国のオッペンハイマーと言うべきか。
主演二人の迫真に迫る演技と、個人的には音楽の効果的な使い方がすごく好きだった。
ただし、クライマックスまでかなり面白かったからこそ、何人かの物語の終わり方や、映画全体の終わり方(実際の人物の写真がほぼでないとか、その後について語られない)がやや味気なかった。
とはいえ、楽しめたし、日本にもこれくらいのガチンコな歴史物映画があるのか調べたくなるくらいには、面白かった。