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ヘブンズ・ラッシュのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ヘブンズ・ラッシュ(2022年製作の映画)
4.3
「北陸殺し屋協会より発令」――そんな物騒な言葉から始まるショートムービー「ヘブンズ・ラッシュ」。
全身真っ黒の服装で街を闊歩する男は「北陸殺し屋協会・石川県ランク1位」の殺し屋で、金沢に滞在中の倉田善治郎(山口大地)。
彼が商店街を歩くと、他の殺し屋たちが次々と襲いかかってくる。
倉田の命には、1億円の賞金がかけられているのだ。
通りすがりに切りかかってきたり、複数人で袋叩きにしようとしてきたりするやつらを、倉田は鮮やかな身のこなしで危なげなく撃退。
しかし、最後に現れた刺客(伊澤彩織)はなかなかの強敵で......。
監督を務めたのは、福士誠治さん主演作「ある用務員」や、などで知られる阪元裕吾さん。「日本暴力映画界の新星」として注目されている人物だ。
「ヘブンズ・ラッシュ」は殺し屋の生活を追ったドキュメンタリー風映画「最強殺し屋伝説国岡」(21年公開)のスピンオフ作品と位置づけられているものの、撮影が行われた石川県金沢市、そして同市で開かれる「カナザワ映画祭」の魅力を発信する取り組みの一環として作られた。

ひたすら金沢の街中で、石川県一の殺し屋・倉田の首を狙って襲いかかる殺し屋と倉田の死闘を、倉田対うさ亀コンビ(絢寧、福田茉耶)の素手対ナイフ戦や一対多数など様々なバリエーションで描かれる。
ラストの山口大地vs伊澤彩織のバトルは、殴り蹴り掴み固め締めるトータルファイトで、もう少し見たくなるような芳醇なテクニックの幕の内弁当のようなお得感と殺伐とした殺気がみなぎるバトル。
そしてシメを飾るあの男の無敵感に、拍手したくなるショート・アクションムービー。
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