たk41

哭悲/The Sadnessのたk41のレビュー・感想・評価

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
3.8
公開取り止めになって早一年弱。春の血の気の多い映画祭りで漸く札幌に上陸してくれた本作。素晴らしかったぁ。

不穏な空気漂いまくる序盤の厭~な空気が炸裂してからは怒濤の展開の連続でお見事。コロナ禍真っ只中に制作された映画なのでウイルスの突然変異が原因で地獄絵図になっていくことは現実と地続きな感じがある世界観なので否が応でも意識してしまう部分はあったり。

もっとゴアゴアしたシーン続くのかと思ってたけど直接的な描写が減ったりしていて後半少し息切れしていたのが残念だったりとも思ったけどプッツンリーマンの狂いっぷりが極まった眼孔姦シーンの悪趣味度がえげつなかったのでトータルのバランスは取れていたのかな。

タイトルの意味するところからして、どう考えても悲劇的な結末待った無しだろうなと思っていたけど、予想以上にずっしり来た感。彼女さんの笑みからの銃声、そしてあのラストショット。哀しくもどこか美しい構図でございました。
たk41

たk41