shedgynn

チャイコフスキーの妻のshedgynnのレビュー・感想・評価

チャイコフスキーの妻(2022年製作の映画)
4.0
長回しワンカット、現実と妄想幻覚せん妄が入り乱れまくる構成、暗転による時間経過および心理変化の表現、などなど巧みな舞台劇的演出に引き込まれた良作品。画面から醸し出される「泥と体液にまみれた不快感」もなかなかの作り込み。臭ってくる映画は久しぶりだった。ラストのダンスはいささか蛇足に思えたが、家族の妄想記念撮影にはぐっときた。現実は虫がわいて出るほど不浄でありながら、幻想の中はただただ美しく切ない。
shedgynn

shedgynn