“愚かなのはロバ?人間?”
監督:イエジー・スコリモフスキ
制作:ジェレミー・トーマス
サーカス団で生活していたEOという名のロバが、ある理由で放浪の旅にでるロードムービー
セリフも少なくひたすらEO目線で描かれるその風景やイメージ映像がとても印象的
その純粋無垢な瞳に映し出されるのは旅の途中で出会う様々な人間の奇妙な振る舞いや愚かさ
彼はそれをどんな感情で見つめ、どう感じているのか?
最初のうちはそんな見方をしていましたが、物語が進むにつれてそこには感情など無いということに気がつき…
そこから感じたのは、ただ純粋な目線で見つめることで、真実が浮かび上がるということ
よくロバは“愚か”の比喩として使われますが、そこにある“純粋さ”から浮かび上がる人間の愚かさという皮肉
予告編を観て動物が主役のホッコリ系のお話かと思っていましたが、そんな寓意を感じさせる、少々レビューに苦労する作品でした😅
スコリモフスキ監督がブレッソン作品にインスパイアされたというのも納得
⚠️以下の方は鑑賞ご注意
光の点滅が苦手な方
三半規管の弱い方(ハンドカメラ多用)
p.s.
EOのキャストに6人…じゃなくて6頭の名前が😯
同じロバにしか見えなかった😅