生きとし生けるものの存在意義は他の生命によって絶えず変化し続ける
時には愛するものであったり癒しであったり、利用できるものであったり憎悪の対象であったり
本作はロバのEOのロードムービーであるが、ロバの視点の先に出会う人間達は善人か悪人かは観るものに委ねられる
ロバはロバ、馬は馬、狼は狼、人間以外の生命はどんな環境でも生まれてから死ぬまでその姿を変えない
反する人間は聖職者であったり物乞いであったり泥棒であったり殺人者であったり「動物虐待反対」を唱えながら他人には掴みかかるほど暴力的だったり時には弱者に目を向ける優しい気持ちになったり………
愚かでもない、賢くもない
一頭のロバがそこで見てその場の空気を感じとる映画だけに
観る人によって様々な気持ちが行き交うだろうな