"崩れ壊れる”
映画館での韓国映画は初鑑賞。真面目の刑事ヘジュンと美しくも怪しい夫を亡くした中国女性ソレ。取り調べが進む内にソレに殺害の疑惑が持ち上がるが、ヘジュンとソレはお互いに惹かれ始め...。予告をひと目見たときから"刑事"と"被疑者"の愛という禁断設定が気になって仕方なかったのです🤭
濃厚かつ繊細な愛の形。直接的な表現はないのにヘジュンとソレの視線の向け方や吐息、何気ない言葉。その全てに含みがあって、惹かれるという言葉では生やさしい絡みつくような雰囲気で2人が恋に落ちる様子を描いています。カメラワークにも監督の計算とこだわりを感じる。特に取り調べ室でのシーンは秀逸で、ヘジュンとソレの含みあるやり取りを最大限に感じられます。なんだか見てはいけないものを見てしまったようで居心地悪くなる気持ち。
"含み"で語られる映画なので考察しがいのある映画だろうな〜。スクリーンに映る何もかもに示唆されている意図を考えてしまいます。ヘジュンが解決した未解決事件とスッポンの盗難事件も蛇足に感じていましたが、今思い返すとそれぞれヘジュンとソレの愛の形を隠喩していたかのようにも思える🤔他にも「海と山」の詞など気になるシーンもあるし、フィルマの皆さんのレビューや考察サイトでたくさんの考察を聞けることを出来ることを期待しています✨
字幕版の上映しかなかったのがちょっと心残り。字幕版には韓国語と中国語のやり取りが醸し出すニュアスを感じられて全然ありなんですけど...。諏訪部順一さんと沢城みゆきさんがそれぞれヘジュンとソレを演じると聞いて楽しみにしてたんですよね。諏訪部さんも沢城さんも艶っぽい声で演技も上手な方々なので吹替版でも機会があれば観てみたいです。
