デンマちゃん

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像のデンマちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

◼︎1980年のNY、レーガン大統領政権の誕生前夜。ユダヤ系ADHD持ちの少年ポールにとって、最大であり唯一の理解者である祖父との対話と別れ、また同じく被差別人種であるアフリカ系の少年ジョナサンとの交流が描かれる。

◼︎同監督の前作アドアストラを観た時も感じたが、今作もまた時空間と扱うトピックが極めて限定的である。現代米国ではニューロダイバーシティの文脈で受容が進む発達障害。ADHD少年の視界を追体験する作品。

◼︎不勉強で当時の北米情勢に疎く、レーガン大統領が生まれる前後の終末感を汲みづらい。これが分かるかどうかで、少年ポールにとって祖父との死別がどれだけ強烈な出来事だったのかを対比できるのかもしれない。トランプみたいなもんだと思うけども。

◼︎父親の不能感や母親の挫折、ジョナサンの物語など帰結の示されない文脈が多く配置されていて、あれもう締めちゃうの?と少し驚いてしまった。