ラーチャえだまめ

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

4.5



出ました“ゲテモリスト御用達”完全変態生命体デヴィッド・クローネンバーグ。小学生の頃オヤジに「スパイダーマン」の延長で「ザ・フライ」を見せられて以来、私の体内の内側のコスモが爆発して「キミのグロは燃えているか?」トランス状態に陥ったと言っても過言ではない、以来大変お世話になっております。いやーまさか令和5年で彼の新作がスクリーンで拝めてしまうなんて感謝感激諸行無常……御年80歳、まだまだ生涯現役であります。去年は息子ブランドン・クローネンバーグの斜め上すぎる“フェイスパック”でコンニチワ映画「ザ・ポゼッサー」を楽しませて頂きましたが、蛙の子はカエル、いや息子に負けじと99年「イグジステンズ」以来となるお久しブリーフな“SF回帰”ですか巨匠!?いやーこんなん見に行かない理由が思いつかない


長年「身体」への飽くなき探究心と「愛」を爆発させてきた「ボディ・ホラー」最新作?とも言うべき作品かもしれません。なお70年に半自主映画的な同名タイトルの映画がありますが、こちらは引用されたタイトルの元ネタこそ同じですが内容自体に関連性はないとのこと。


これまで「身体」に執着してきたクローネンバーグ監督ですが、人間の「身体」を知ること=人類が今後どんな進化を遂げていくのかを知ることに繋がる、と監督は考えているそうな。つまり「ボディ・ホラー」=人類の向かう未来というべきか。ただしそこに「ホラー」とあるように、彼の作り出す未来世界はいつだってどこか違和感のある奇妙でイかれた世界、「恐怖」そのものに映る。それは人間は生物の中で最も進化すること“変化”することに恐怖を感じる生き物、だからかもしれません……。



↓ブログにもあげました(ネタバレなし&ネタバレ・考察)↓https://www.edamame-movie.com
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