そんなにマンガを読まないほうだけど、原作は単行本で地味に追っかけていて、1桁台の巻数くらいまではワクワクして読んでいた。でも、途中で少し飽きてきちゃって、最終巻ちょい前で止まっているくらいの緩い原作ファン(いや、ファンなのか?)で、アニメ版は未見という立場。
マンガ作品を実写化するなら誰に誰をキャスティングするか?と想像するのは、みんながやる楽しい遊びランキングのベスト10に入ると思う。
事前のキャスティング情報で、膝を打ったのは山田杏奈と舘ひろしと眞栄田郷敦と勝也(牛山、最高)。
逆に、正直えっ…と思ったのは、山崎賢人と玉木宏と矢本悠馬。
予告編もケレン味あってワクワクした。
珍しく良い予告編だと思う。
予告編が本編よりもカッコよかった『シン・仮面ライダー』の二の舞にならないよう祈りつつも、本作はかなり実写化難しそう案件なのでちょっと忖度モードも入れつつ観た。
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結構面白かった!
頑張ってる!頑張ってるよ、作り手の皆さんは!
キャスティング含め世界観の作り込みがちょうどいい塩梅だと思ったし、なおかつすごく原作への愛着を感じる実写化で嬉しくなってしまった。
人間のあっけなくもむごい死に様も、生き物を殺してその生をいただく行為も、北海道の厳しい自然とともに描かれる原作をちゃんと具象化。
どれも手を抜いていないと思うし、ギリギリゴアにならないようにしているバランス。物足りない、と言えなくもないけど、許容できるレベル。うまい。ヒンナ。
この作り込みなら、衣服の汚しが足りない問題も全然気にしない。
甘い。
はい、わたし甘いです。本作に対して。
1本の映画作品としてストーリーテリングや構成等どうなのか?と言われると、まぁ微妙なところではあるけど、この原作を無理くりにまとめようとしていないところに好感を持った。
むしろ、あまりに丁寧に序盤から原作をなぞっているので、すごく嬉しいとともに、このペースでお話しを進めるのか…と少し不安になったりも。
でもとにかくひたすら、原作リスペクトを感じる実写化で、とてもとても好感を持ったので、微妙なところはどんどん目をつぶる(笑)。
なので少し心配してた山崎賢人と玉木宏と矢本悠馬も、全然アリ。
これは、もう早く続きが観たいやつ。
『キングダム』やめてこっちに集中してほしい、とつい思ってしまった。
あの、恥ずかしい話、最後のヒンナヒンナとニコニコ食事をするシーンは何故か泣けてしまった。