Garikuson

呪詛のGarikusonのネタバレレビュー・内容・結末

呪詛(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

呪詛

ビデオカメラで自分を録画しながら、祈りや呪いについて語る女、ルオナン。
彼女は6年前、奇妙な宗教を崇拝する集落で禁足地に足を踏み入れてしまったことで呪われ、どうやらその呪いが自分の娘にまで伝播してしまったとのこと。
なんとか娘を救うべく、ルオナンは必死に呪いの正体を突き止めて解呪しようと奔走するが。。。

Netflixで配信が開始し、なかなかの上位に居座り続けるこの作品。
ホラー映画ファンの中でも相当評判が良いようで、結構期待して視聴。

結論、とても面白かった。
終始不気味で、じっとりとした恐怖がゆっくりゆっくり迫ってくる感覚がたまらない。
後半は音でビックリさせる演出も少なからずあるが、それも許容範囲内。むしろ効果的とも言える。
集合体恐怖症の人や虫が苦手な人には若干辛いところもあるだろうが、生理的に嫌な演出でねっとり怖がらせてくる感じがアジアンホラーらしくてとてもいい。

この映画、特に目新しい演出こそないが、古今東西様々なホラー映画を参考に作られた感じがする。
例えば徐々に謎や過去が解かれていく様は残穢或いはノロイを、母が子を思い守ろうとする展開は仄暗い水の底からを、カルト宗教の気色悪さはミッドサマーを思わせるようなストーリー展開であったし、コンジアムやブレア・ウィッチ・プロジェクトのようなPOV或いは定点カメラを用いた印象的な映像も目立った。
ストーリー的にはいわゆる「お憑かれ様系」の怖い話のカラクリが仕掛けられていて、POVの映像も手伝い妙な没入感が生まれる工夫がなされている。このテクニックもグッド。

文句なくオススメ、ホラー映画ファンならば見て損はない。

こういった他国の、特にアジアの優れたホラー映画をみるとJホラーの凋落っぷりが悲しくなります。。。
必要以上に出張ってきてギャグにしか見えない動きをするような幽霊も、有名どころのアイドルの出演もいらんのですよ。。。
リングと呪怨で得た貯金はもう底をついておりますよ。。。
Garikuson

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