今週から『シン仮面ライダー』『シャザム!』『長ぐつをはいたネコ』など、大型作品が封切られる中、どれにしようかと思って初日をこれで飾る。
SnowMan、目黒蓮のファンの方々でごった返す中、1人で果敢にチャレンジ。
『月の満ち欠け』を観た時に彼がとても良いな、と思ってたところに、本作はどうやら好物である“異能バトル”系の匂いを感じていてちょっと楽しみにしてた。
目黒蓮、今田美桜、渡邊佳祐、良かった。やっぱり良かった。
“異能”を持つ人々が生きる世界。
“異能”の中でも、未来を予知できる“天啓”の能力を持つ家系が世を治める。
“異能”は家系それぞれに特色があり、お互いが政略的に手を取ったり、対立したりする世。
異能によって“蟲”と呼ばれる災いを葬る軍人部隊のリーダー格の目黒蓮。
由緒正しき格式高い異能の名家に生まれながらも異能が発動せず、母に先立たれ、継母に使用人同然に軟禁状態で育つ良いことなしの踏んだり蹴ったりの娘、今田美桜。
彼女が、彼のところに嫁ぎにいく。
元々彼は容姿端麗で優秀なのに、人と馴れ合わず、性格に難ありで、これまでも何度も何度も縁談を反故にしてきた“変わり者”。
彼女も彼女でこれまでの生活で強いられ、押さえつけられ、虐げられて夢も希望もない人生を生きてきた“世捨て人”同然。
この“ワケあり”で不幸な2人が出会い、2人に微かに今までに感じたことのないような暖かで細やかな幸せが生まれる、、、。
かと思いきや、この“帝”と呼ばれる“天啓”の異能を持つ絶対的な統治社会を脅かす災いが起き、そこに巻き込まれる2人。
そして、それは、彼女の家系と“異能”、そして、“天啓”の世にまつわる影があった、、、。
この序盤の今田美桜。
メイクと演技が本当に心配になるレベルで絶望感がスゴい。
顔に血の気がなく、誰に対しても何に対しても自分をオドオドしながら空気化して存在感を消し、願わくば消え去りたいみたいな雰囲気。
もはやホラー映画見てるかのような彼女のメンタル。
そうなってしまった描写や、彼と出会った後にも起きる彼女に起きることもそれなりにハードに描かれ、それを本当にガッツリ演じ切ってて見てるのが辛くなりさえする。
そんな絶望的な過去と家系の因縁と、彼女に降りかかる運命。
それを、少しずつそれとなく独自で調べて理解しながら、心配したり、支えたり、守ろうとする目黒蓮。
「惚れてまうやろ」のやつ。
彼女の窮地に現れる目黒蓮がカッコ良すぎる。
そして、そんな彼が唯一の生きがいになっていくような今田美桜の変貌と眼差し。
これが極みに極まったラストシーン。
目黒蓮はクソかっこいいし、今田美桜はめちゃくちゃ可愛い。
なんかすごく自然体。
男1人で観に行ってニヤニヤして周りに不審がられてないか不安になった。
この2人、“宿命”という言葉が似合う。
成るべくして成っていく運命の歯車。この2人だからこそ強く固い唯一無二の絆が生まれる。
大正〜明治っぽい時代設定も良かった。
この“異能”の名付け方がとてもお洒落。
F:2020
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