このレビューはネタバレを含みます
異能もの大好きな者にとっては、大袈裟でない異能放出シーンが心地よく、何より今田美桜の覚醒シーンにしびれました!
今田美桜、悲しみにくれる時、涙と共に右目の瞳がこぼれ落ちそうなほど見開かれ、美しい顔がかなり歪み、こちらまで苦しくなります。あの表現力、若手女優さんの中ではピカイチではないでしょうか。
目黒蓮さんも少しずつ心開いていく様子を繊細に演じていて驚きました。ポスターではわからなかったのですが、かなり長身で、軍服にも長髪にも負けないオーラ。圧倒的な強さなのに、女性にはシャイなキャラクターも合っていました。
何より演出。なんて品が良いのでしょうか。二人の距離感の取り方も絶妙で、どのシーンも一枚の絵のよう。
最後の格闘シーン、仲間同士の哀しすぎる乱闘、決してかっこよくないボロボロの斬り合い…なんとも切なくて涙出ました。
抑制のきいた演出ながら、ここぞというシーンは、見る側の期待を裏切らない圧巻の爆発力。塚原監督についていきたい!と思いました。
塚原監督には、時代モノをもっと撮ってほしいと思いました。悲劇の殺人鬼・岡田以蔵を横浜流星さんあたりでいかがでしょうか?