滝井椎野

バッドマン 史上最低のスーパーヒーローの滝井椎野のレビュー・感想・評価

4.3
同監督のシティハンターにも言えるのだが、元ネタへの愛が溢れんばかりに感じられる。その微笑ましさに、ギャグへの笑いも相まって、鑑賞中はずっと口角が上がっていた。
バットマンは勿論、MARVEL作品等のヒーロー映画のオマージュが次々と繰り広げられるが、使い方が何とも上手い。個人的に、スパイダーマンのシーンとアベンジャーズ・アッセンブルからのドタバタ劇で爆笑してしまった。勿論、ヒーローネタ以外のギャグも面白い。親友と親友の母周りの下ネタは若干のしつこさを感じたが、これもご愛嬌というものだろう。
キャラクター達はクズ人間が多いのだが、その絶妙な愛嬌で全然嫌な人間にはみえない。むしろそのお陰でギャグを笑ってみれるので、良いと思った。
こういうコメディ映画は劇場内の雰囲気も相まって、鑑賞後の幸福指数が高いから良い。今回も幸せな気持ちで劇場を後にできた。
監督兼主演のフィリップ・ラショーは間違いなくイケメンなのだが、何となく漏れ出る三枚目感が実に良い。今後とも応援していきたい。
滝井椎野

滝井椎野