あつぼう

ミラクルバナナのあつぼうのレビュー・感想・評価

ミラクルバナナ(2005年製作の映画)
3.6
面接の時にハイチとタヒチを間違てる事からして問題やけど、その間違いのせいで世界で2番目に貧しい国と言われてるハイチの大使館の派遣員になってしまった幸子。
国民の80%は劣悪な貧困状態に置かれている国であり暴動もよく起こる国らしいです。そんな国に派遣された幸子は明るい性格で普通の人なら帰りたくなるような状況でも、あくまでマイペースで仕事をします。
こういう国には型にはめられた公務員が派遣されても何の役にもたたないと思います。彼女のようにお堅い公務員とは正反対で、周りの意見に左右されないような人が行くべきですよ。そこに新しい発想が生まれて小さな奇跡が起こるのでしょうね。

彼女がこの国で目をつけたのがバナナ。
そのバナナの木を使って紙を作れるって事を知った彼女は行動を開始します。実際にバナナから紙を作るにしても全ての材料がハイチで手に入らないと意味がないですよね。この目的に向かって一直線の幸子は日本から紙つくりの職人をハイチに連れて行きついにハイチで紙を作る土台が出来上がります。
まぁ~映画やから、とんとん拍子で話は進むけど実際にこのように行動を起こしたら税金の無駄遣いって言われたりするんでしょうね。大使館の中でヌクヌクと過ごしてるお偉方に高い給料をあげるぐらいなら、幸子の行動にお金をかけてる方が価値がありますよね。

幸子を演じた小山田サユリさんの清純な雰囲気に癒される映画でもありました。
これから彼女の映画をたくさん観たいって思うぐらい好きになった女優さんです。趣味がフランス語っていうだけあって、映画の中で話すフランス語は流暢でした。彼女を支える現地スタッフをアドゴニーが演じてたけど、彼も素晴らしかったです。どうしてもあのさんまさんの番組でアホな事をしてた印象が強いけど、これだけしっかりした演技が出来るなら俳優として活躍出来そうです。

この映画を観るまでは、ハイチに関する知識ってブードゥー教かゾンビか大坂なおみのお父さんの母国ぐらいでした。貧しい国でありながら現地の人たちは笑顔で毎日を過ごしてるのが印象的でした。
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