Masataka

ベルベット・ゴールドマインのMasatakaのレビュー・感想・評価

3.2
グラムロック愛に溢れた作品。若い頃グラムロックにハマっていた新聞記者が、自分の過去とともにグラムロックとは一体何だったのかを辿るというストーリー。
分かり易すぎるくらい分かりやすくデビッド・ボウイやイギー・ポップをモデルにしており、他にもマーク・ボランや、クラウス・ノミっぽい人なんかも出てきて、モデルを知ってるほど楽しめると思う(でもユアン・マクレガーのイギーは最早カート・コバーンにしか見えない)。ただやはりグラムロックファンとしては中途半端なフィクションで物足りないし、ストーリーも思ったほど深みがないし、やっぱり僕は本物が見たい。良かったところは、ブライアン・イーノの曲に乗せたオープニングクレジットのシーンがなんだかサイケデリックでワクワクするところ。
ちなみに映画は当のボウイ本人にも認められず、楽曲を使わせてもらえなかったそうだ。これはまぁ80〜90年代のボウイへの皮肉も感じるから仕方ないだろう。同じヘインズ監督の「アイムノットゼア」の描き方はある意味偶像のフィクションだとしても方法論として良かったし、監督も成長したのだろう。
僕の信奉するデビッド・ボウイが亡くなってからもうすぐ一年になる。
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