のん

ファンタスティック・プラネットののんのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

ファンタスティック・プラネットに出会ったのは美大生の頃。

授業のアニメーション史で紹介された作品。
当時、「うわ!なんじゃこのデザイン!」と(いい意味で)驚かされ、少しだけと観始めたらあっっという間に見終わってしまった。

それくらい面白い。

このアニメーションは切り絵アニメで、少しずつモチーフを動かしながら4年ほどの月日を掛けて作られた作品なのです。
(言われないと分からないくらいクオリティが高い)

あの宮﨑駿が、「日本のアニメには美術が不在だ」と感想を漏らすほど、まさに芸術的にも優れた名作だと思う。

特にこの世界観。
「生理的に不気味」と思わざるを得ないビジュアルをしている。
個人的にドラーグ人の見た目はむしろちょっとカワイイのですが、登場する植物や動物、食事シーン、ヘンテコな機械など気味が悪い。
それがめちゃくちゃいい!!

そして喋る言葉も母国語ではないため、(フランス語)より異星人感が増して没入できる。

ドラーグ人と人間の生き残りを賭けた争いの結末はいかに。
ラストシーンで、結末が「教育システム」から語られる終わり方がすごく好き。

そして地球の名前がドラーグ人のディバから与えられた「テール」になるのも。

追記:ドラーグ人の瞑想シーン、人間から見ると顔も身体も訳わかんないことになってましたが、ペットから見た人間のリモート会議中ってあんな感じに見えてんのかな、とちょっと笑った。
のん

のん