にゃんこむ

ファンタスティック・プラネットのにゃんこむのレビュー・感想・評価

4.2
フランス・チェコスロヴァキア合作。

フランスのアニメって「パリ猫ディノの夜」や「キリクと魔女」などがありますが、どれも日本のアニメとは違った独特な進化をしていますよね。
このファンタスティック・プラネットは上記の作品よりももっと以前、1973年制作ですが、独特にも程がある。
ストーリーは猿の惑星(や、それの元となったガリバー旅行記?)をもっとダークにした感じ。

ヒエロニムス・ボスをもっと奇妙にした感じだなぁ…と思って視聴していましたが、ウィキを見ると宮崎駿監督も同じ事を思っていて、『風の谷のナウシカ』にも影響を与えたとか。

人間ににた容姿のオム族と、半魚人みたいな見た目でオム族の何十倍の大きさのドラーグ族の闘争を描いたSF作品ですが、ストーリー自体はかなり説明してくれているのでわかりやすいですが、この作品の肝は何といっても作画でしょう。
出てくるモチーフがどれも夢に出てきそうな奇妙でおぞましくもあるので、見た人の印象に残ること間違いなし。
映画の内容は忘れてもドラーグ族の容姿は一生忘れることができないくらいです。

こういう筆舌し難い作品は、すごく好き。
何が好きかと言われても雰囲気としか言えませんが、ひきこまれるものを感じます。

amasonでDVDを探していたら、ドラーグ族のフィギュアが出品されていて、生産されていた事に驚きでした。
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