このレビューはネタバレを含みます
いろんな社会風刺と映画内のシュチュエーションのかみ合いが微妙で物語や見せ方としての説得力を欠いているような気がする。
シェフと主人公がサービス業の辛い経験から互いにシンパシーを感じるシーンは職業を超えた共感を描いた良さも感じるけど、同時に高級レストランの料理人とセックスワーカーの大変さを同等に扱っているような気もするし、自分の中で意見が分かれる。
労働環境や職業差別を踏まえれば明らかに後者の方が苦難を抱えてるだろうし、社会風刺の強い作品だからこそ少し気にかかってしまう。
ラストは、中身の伴わない上流階級と彼らに狂わされた従事者らが燃えるのを見ながらセックスワーカーがチーズバーガーを食べるという構図で見ると痛快だった。ただ、映像としてはそんなに響かなかった。
