このレビューはネタバレを含みます
青春も時も不可逆で、だけどその時間はその人の中に息づき続ける、そういう話が好きなのでとてもよかった。
"この人ええやん、もっと関わりたい、と感じる瞬間"を思い出しながら観ていた。
コミカルであたたかい場面の端々に中学生は守られるべき存在であることや反社会的な人たちを肯定しない姿勢も丁寧に織り込まれていたので、観ていてぞわぞわしなかった。安心した。
サトミくんとキョウジの軽快なトーク、サトミくんの中学の個性豊かな仲間たち(中川さんも和田くんもかわいい)(部外者なのでそうやって見てられる)、父母の鮭の皮のやり取りをみてサトミくんがなんとなく知る"愛"のこと、色々な人が観やすいつくりになっていると感じた。
サトミくんの叫ぶような心からの紅歌唱が眩しかった。なんの変哲もない中学生感がすごいのがすごいところだなと思って観ていたサトミくんが大人の階段をのぼってゆく瞬間だった。すげえ瞬間に立ち会っちゃった。
好きなものを嫌い嫌いと言えばカラオケ大会で負けて彫られてもマシなのではないか、というようなサトミくんの話がラストのキョウジの聡実彫りにつながってんのがまたまたほんとに…おもしれーと思える人間に出会えてるってことよ…
カラオケ行きたい。
2024-01