世間が描き続けた「憧れの青春」からズレた青春、私にはそちらの方が刺さりすぎてしまう。
それこそ世間が求める正しさではなく賢く生きるコツを教えてくれる大人って、最高だと思うの。カズコの件、私はあのシーンで綾野剛に惚れた。そしてちゃんと狂児の嘘に騙されていた純粋な中学生すぎる聡実のキャラクターも良い。
清く正しく美しく生きることがそんなにも大切ですか。そんなことを教える大人にはなりたくない。荒々しい声を、刺々しい憂いを、くだらない全力を、全身で尊重したい。
『紅』が聡実の歌声、初披露になるわけだが透明度の高い歌声から段々とダミ声になっていくところが中学生にもヤクザにも馴染まない揺蕩う彼らしくて良い。
良い大人を見た時の衝撃で心臓が痛む。
