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イニシェリン島の精霊のCucumPrincessのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
3.0
めちゃくちゃに刺さった......というのは感動したということでもハマったということでもなくて、「退屈だから離れた」というのに心をズタズタに刺されたということだ。
明確に「退屈だから」とすら言われずに突然「離れる」という選択をとられたことがあってそれに心を痛めた。

Colmの「退屈」の基準が私とは合わない。
どう考えたってロバの糞の話を2時間語れる人間は退屈じゃないだろう。むしろ面白い、自分の好きを突き詰められる人間、つまりオタクは最高だと思う。だから「退屈なのはアンタや」と吐き捨てた。

傷ついた過去があるくせに、私も退屈な人と離れていく習性を持っている。一度受けた話を何度も擦られたり、人を馬鹿にする笑いを取ったり、不愉快なノリとかテンションに対して私は退屈に感じて心が離れていってしまう。そういう人に対して指は投げつけないけど、毒を吐くことはある。

同じような経験はあるのに、全く共感できない登場人物たちによる不仲映画でした。そして、離れたいくせにお互いのことが気になって気になって仕方ない感じがイライラして、主人公2人をどうしても好きになれませんでした。
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