苦しすぎるよ......
交互に描かれるSUNNYのメンバーの今と過去。過去が輝かしく描かれているのは、描かれ過ぎているのは、記憶の美化によるものなのか、それともただの正しい記憶なのだろうか。
輝かしいギャルライフとその裏に潜む闇、JKたちにも当てはまるそれには見覚えがある。JK(ギャル)ブランドは、悪い意味で気を大きくさせることが多い。群れれば最強な彼女たちも一人になるとあまりにも弱小。ルーズソックスも長い爪もギラギラのラメも無力な魔法でしかないのだ。でも、そんなものたちに頼って「(大人を)ナメてまぁぁぁす」ってやるあの瞬間は信じられないほど楽しいのだ。
だから鰤谷がドラッグに手を出すのは分かる。「ナメてまぁぁぁす」の楽しさは、(勿論未経験だが)ドラッグの浮つきみたいなものなのだろう。彼女は青春ではトベなかったのだ。
おでんを食べながらお酒を飲むことを許されたりとか、泣き叫びながら友への愛を語るとか、ちょっと年上の好きな人とか、その人と釣り合わないことを知った瞬間とか、女同士の取っ組み合いの喧嘩とか。整わない泥臭さが良すぎて苦しい。