ハンスウ

バーニング・シーのハンスウのレビュー・感想・評価

バーニング・シー(2021年製作の映画)
4.0
地味で静かなノルウェー映画です。去年から少しずつノルウェー映画を観てますが派手な映像があってもなんか静かな雰囲気なんですよね。パニックものですけど、この監督は前作でもパニック映画やってますね。なるほど、部分的にツッコミどころはあるものの、クオリティの高い映像には間違いがありません。

海の沖にある油田の施設がですね、突然沈んで倒壊するんですよ。だから施設を全部閉鎖して作業員たちはみんな避難しようってことになる。みんなどんどんヘリに乗り込むんです。ところが1箇所だけ手動で閉じなきゃいけない場所があると、じゃあオレ行ってくるとなって1人が海底の地下深く、施設の柱の部分をね、下の方へ降りていくんです。その時に海底の地盤?が大きく崩れて、もう、今すぐヘリ飛ばさなきゃマズいってなって1人置き去りにしてヘリが飛んじゃうんですよね。ああ……。それで、1人降りて行った作業員のカノジョが助けに行くと、そういう流れなんですよね。

いつもはあらすじ的なことは書かないんですけど、これだけ観てる人少ないからいいやってなっちゃいました。はは。

CGとかでいろいろやってると思うんですけど、映像に不自然なとこが一個も無いんですよね。優秀ですよ。

施設が倒壊して、海底がパックリ割れて原油が海に広がるという、それこそノルウェー中の海に広がるという展開です。ノルウェーの魚の鳥も自然も観光も全部ダメになる。それどころかヨーロッパ中に大きな影響を及ぼしてしまう。 どうにかこうにかカノジョに助けてもらった作業員さん。しかし国が下した決断は海に広がった油膜を燃やそうということですよ。やれやれ……。どうやって燃やすかというと戦闘機が海に爆弾を落とすんです。油膜の端の方から燃えて火がどんどんこっちに迫ってくる。マジか!!

というのをやってるんだけど、これを全部ちゃんとした映像で見せてくれました。もったいないんですよね。これだけの映画なのにあまり知られてないというのが。アメリカ映画は無名俳優が出ててもヒットすることがザラだけど、ヨーロッパ映画はなんかの賞でも取らない限り注目されないですよね。なぜだろ? もったいない。

WOWOWオンデマンド観れる人、ぜひどうぞ。地味だけどオススメです。
ハンスウ

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