このレビューはネタバレを含みます
主人公は14歳の男の子と16歳の女の子。二人は湖(イメージは沼か池に近い)のほとりの避暑地で出会う。男の子は年上の女の子に対して恋心を抱いていて、それと同時に性に対するもやもやとした気持ちを抱えている。女の子は年上の男性たちとつるんだりして、飲酒や喫煙など大人の真似事をしたい年頃のようだ。そして女の子が男の子の気持ちを知りつつ、その気持ちを弄ぶようなところは罪深い。監督が男性ならば、こうした題材をおバカに描くことも多いと思うのだが、ここは女性監督ならではなのか、とてもクールに描く。何か不吉な予感を感じさせる湖の写し方や反対に湖の方から林に向けた木々の間の闇の妖しさは目を見張るものがある。ラスト、湖で溺死したのは男の子か、それとも女の子か、果たしてどちらだったのだろう? そこは明確には描かれないので実に気になる。