ふみぃぃeeeee

ファルコン・レイクのふみぃぃeeeeeのネタバレレビュー・内容・結末

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます


もしかしたら見逃すかもと思ってたシャルロット・ル・ボン監督作。
長編デビューとは思えねー。
間違いなく性春はホラー、都市伝説映画。
美しさだけではなくて不気味さすらも感じる湖畔のロケーションで既にやられてしまった。
そして、これをノスタルジックなものとして語られるべき思い出なのかは個人的に凄く迷うところ。
なんとなく想起したのはデヴィッド・ロバート・ミッチェルの作品だったり、イエジー・スコリモフスキの『早春』。
つまり生と性が混じり合った思春期の様相と今作で特有なのは全編通してかなり"意識的に"漂わせている死の匂い。
少年バスティアンの一番怖いものが「親の前でオナニー」はまだまだ子どもで、次の段階の恐怖が孤独だったり死だったりするのは大人びた雰囲気のクロエを見ていたら一目瞭然。
英語とフランス語が入り混じる会話の中で内容自体も大人と子どもでコミュニケーションをとりようもない怖すぎ演出にゾクゾクした。
距離が縮まっていってるような兆候も虚しく、大好きなあの子はお構いなしに凄まじいスピードで向こう岸まで泳いでいくものだから、途中で力尽きて溺れてしまうのは必然だ。
多様な解釈を残すラストだったけど、童貞ソー・ヤングな青春映画ではなく、人間等しく死ぬし亡霊として彷徨うといった射程のスピリチュアル映画ではあるような。

[2023年 174本目]
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