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追想のNYのレビュー・感想・評価

追想(1975年製作の映画)
4.0
テレ東午後ローで観ては絶対ダメな作品。心理描写が編集カットされて、単なる復讐劇にしか見えない。今回フル尺で観て初めて腑に落ちた事多々。追想のタイトルの意味する所とか。

それにしてもロミー・シュナイダーの美しさと儚さよ…
ヴィスコンティのルードヴィッヒが満開の花だとすれば、こちらは爛熟し落花しかかった妖しさを醸し出す。

旦那のフィリップ・ノワレも温和な角野卓三が冷酷なデューク東郷と化す過程の丁寧な造形が素晴らしい。それにしても、この人はニューシネパラといい、映写機が関わる映画に縁があるのでは?

アンリコ監督は名作・冒険者たちでもそうだが、いつも爆破描写が容赦無い。本作は更に火炎放射器まで加わってまさに阿鼻叫喚。
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