追想の作品情報・感想・評価

追想1975年製作の映画)

THE OLD GUN

上映日:2017年09月09日

製作国:

上映時間:101分

ジャンル:

3.8

あらすじ

1944年、ドイツ兵たちによる陰湿なパルチザン狩りが続く占領下フランスの小都市モントーバンで、外科医のジュリアンは、美しい妻クララ、一人娘のフロランスと3人で幸せな家庭生活を送っていた。ジュリアンは妻と娘を田舎へと疎開させるが、後日、疎開先を訪ねた彼はドイツ兵たちに惨殺された家族の無残な姿を目にすることになる。復讐を誓い、古いショットガンひとつで一人また一人とドイツ兵たちを殺害していく彼の脳裏に…

1944年、ドイツ兵たちによる陰湿なパルチザン狩りが続く占領下フランスの小都市モントーバンで、外科医のジュリアンは、美しい妻クララ、一人娘のフロランスと3人で幸せな家庭生活を送っていた。ジュリアンは妻と娘を田舎へと疎開させるが、後日、疎開先を訪ねた彼はドイツ兵たちに惨殺された家族の無残な姿を目にすることになる。復讐を誓い、古いショットガンひとつで一人また一人とドイツ兵たちを殺害していく彼の脳裏に、家族と過ごした甘く幸福な日々の記憶が次々と去来する……。

「追想」に投稿された感想・評価

たむ

たむの感想・評価

3.8
復讐と殺された妻と娘の記憶が交錯する、強烈な映画体験です。
タランティーノ監督『イングロリアス・バスターズ』に影響を与えていますが、こちらは焦点が絞られ、一貫性が強いです。
復讐の舞台となるのが、自宅、思い出がより鮮明となります。
トラウマ映画館を読んでから見たかった作品
フランスのとてもとても美しい村
そこで雲ひとつない完璧なお天気の日に行われる殺戮の異様さ
復讐の鬼も、怒りにたぎるランボーみたいな人ではなくて見るからに優しい小太りの医者である悲しさ
普通に見たら戦時中の医者を描いた重厚なドラマのはずなんだけど、芸術性だとか映画哲学を追求した映画ばかり見過ぎたせいもあってこういうドラマや人間関係の描写に注力した作品はどうも受けつけなくなってしまった感がある。

停電時の家の様子とか村の風景、あと邦題になってる追想の描写とかシーンとしては悪くないところもそこそこあったけど、撮り方にさほど哲学や拘りが感じられなかったのは痛かった。

でもどんどん疲弊していくフィリップ・ノワレやクライマックスの鏡の歪曲から火炎放射は嫌いじゃない。
Arisa

Arisaの感想・評価

3.8
愛する妻と娘をナチに殺された男の復習劇。

タイトル的にラブストーリーのように思える上に、アクションコーナーに置いてあるんじゃ、どっちも観ない私は永遠に気づけなかったかもしれない作品。。町田先生に感謝。

のどかな田園風景、痛ましい戦争、家族との幸せや想い出、死んでいく人、人…、愛する妻との甘い記憶、隠し扉に身を潜め敵を討つ…

色んな感情が交互に襲ってくる。
幸薄女優シュナイダーの、笑顔が眩しかった。。
めっちゃ楽しみにしてたのに半分は寝てた…でもフィリップ・ノワレいいですよね。
面白かった!
ショットガン 対 機関銃&火炎放射器 等 、延々と復讐アクションが繰り返される。
時折挟まれる回想シーンはスローターハウス5っぽいテンポに感じたり、、、、
cxxmpx

cxxmpxの感想・評価

3.0
前から一度観てみたかった作品だったが期待したほどではなかった。妻子がナチスに惨殺されるのが特に伏線もなく唐突な感じがした。

また劇中で主人公が看護婦のお尻を見てにやにやセクハラ発言するところが気になってしまった。今の作品なら妻子の復讐を果たす男にああいう台詞は言わせないだろうなあ。
isis2315

isis2315の感想・評価

3.0
まさに愛と復讐の物語。
主人公が「え、こんなぽちゃオジで戦えんの?」って思ったけど、さすが自分の城。ゲリラ戦でナチ野郎を陥れる。しかし、毎回、殺された妻と子が頭によぎる…。
普通の復讐劇だ。
1944年5月。
ナチスは連合軍の上陸作戦を控えて、レジスタンスの掃討作戦を始める。
南仏の街モントーバンの病院にも、負傷したレジスタンスが担ぎこまれてくる。彼らを匿おうとする外科医ジュリアンは、ナチスのブラックリストに載ってしまう。
自分はともかく妻クララと一人娘のフロランスに厄災がふりかからないように、ジュリアンは自分の故郷にある古城に疎開させる。
やがて連合軍がノルマンディに上陸したことを知ったジュリアンは不吉な予感ともに妻子のもとにかけつける。
村には誰も居らず、教会を覗くとそこには村中の人間の死体が山積みになっていた。ここで彼は心の中の何がが弾けてしまう。「神とは名ばかりか!」との心の叫びと共に、教会のキリスト像やマリア像をなぎ倒していく。
ジュリアンは古城に急ぐ。
城は既にナチスに接収されており、娘は庭で、銃殺され妻は火炎放射器で焼かれ炭化していた。火を手で遮るような格好で壁際にはりついた妻の死体を見て、温厚なジュリアンは完全にブチ切れ、フツフツと湧き上がる怒りから復讐することを誓う。普段は温厚な人物がある境界を越えることで、狂気にかられるというシチュエーションは、ペキンパーの「わらの犬」にも通じるだろう。
地の利では断然有利なジュリアンは、隠し扉や隠し部屋などを伝いながら、ひとりひとり、兵隊をライフル銃(原題は古い猟銃)て仕留めていく。この辺は哀愁漂うダイハードだ。
ジュリアンは己の所業に恐れおののくが、その度に幸せだった頃の家庭生活を思い浮かべて自らを鼓舞しつつライフル銃を握り直す。
「追想がジュリアンの怒りのエンジンにガソリンを注ぐのだ。」と、監督のロベールアンリコは言う。
最後に残った将校は多数のレジスタンスに囲まれていると思い込み、もはやこれまでと鏡の前で自決しようとする。
ところが、鏡の裏はマジックミラーになっており、火炎放射器を抱えたジュリアンがその様を窺っていた。
自殺なんかさせない。妻と同じ目にあわせてやる、と、突然鏡に映った将校の顔がグニャリと歪み、鏡が溶けた所から猛烈な火炎が噴き出して、将校は火だるまになる。

全てが、終わってレジスタンス達が駆けつけ、ジュリアンはその中にいる友人に惚けたように語りかける。
「家に帰ろう。妻が夕飯を作って待ってるから」

この映画はのどかな田舎の風景をバックに、幸福そうに並木道を自転車で並走する親子のシーンで始まり、追想として同じシーンで終わる。
妻と娘を失い、復讐を全て終えてしまったジュリアンは、一番幸せだった頃のこのシーンの中に閉じ込められたまま、この世界でしか生きられないのかも知れない。


当初、ジュリアン役はリノバンチェラが、演じる予定だったらしい。しかしフィリップノワレのいかにも善良そうな佇まいのほうが、感情が復讐に転化したときのコントラストは大きい。
映写機に写しだされるジュリアンと妻子の幸せな映像のシーンが悲しかった

ジュリアンにとって幸せな日々は「追想」することでしか手に入れられないのだと最後の幸せそうに3人並んで自転車に乗ってるシーンを見て思った。
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